過去の思い出が今焦る気持ちを
落ち着かせたりできるなら
捨てなくていい
過去があるから、未来をゆける
見上げるあの斜陽が変わらないままに
また空を、この手を染めた
想い出したかなしみが今も染みるように
すべてを包み込むように
それは強く強くあこがれて
祈りを願いのままに内に秘め
求め続ければよかったのか?
かなしさのままに
意地を張らずに
誰かを求めれば・・・あのかなしみは
そして今独りでいられなくなったのは
誰もいないと気付いたから
見えている確かなものばかり信じられるのは
斜陽が空も手も、身までも、すべてを染めていくから
想い出はいつまでも今にならない
捨てられない過去を開ける鍵はもうない
・・・鍵のない宝箱を開けたくなるのは、なぜ?
かなしみを捨てて忘れそうになるから・・・
△
前ばかりみて歩いていたら
自分がなにか忘れているような
生き方を変えるたびに
あの想い出はどこにいくのか
かなしみが揺蕩い・・・どこにいくのか
誰かいなきゃ自分がわからなくて
だけど誰かと比較されたくなくて
誰もと同じになるために
笑顔の仮面を作った
毎日を擦り抜けるのにせいいっぱいで
疲れ果てた時
そっと仮面をはずす場所は
あの忘れかけた想いと
いくらかなしみを湛えても、あの頃だと
誰かの声が聞こえた、あの頃だと
忘れていたのは、宝箱にしまい込まれた
大切な人たちの声
強い願いを忘れ、
願いを願いだと願えるように祈り
願いを求める今は
かなしみさえも今も揺蕩うままに
押し流されぬように
・・・代えられぬ声を手放さぬように
△
他人に・・・簡単に変えられる自分って、
哀しいね・・・愛しいね
小さな人生かも知れなかった
そんなに人生歩いてないし
だけど、
これだけは譲れない大切なもの
ちゃんと、もってるつもりだから
簡単に他人に言われて変えられるほど
単純な人生生きて来たつもりはないよ
生きて来た間にいろんな他人に会って
影響受けて、
そうしてできた思考は知らない間に
影響の枠組みでしかない
本当の「自分」なんて
もとは枠組みがないとあり得ないし
他人のもので作り上げてる
それでも、
「それなりの自分」生きて来たよね?
それは自分だけのものだと
生きて来たことを少しでも誇れたなら
簡単に捨てられないから
譲れないくらい大切な他人たちのこと
小さな人生で出会った忘れられない他人たちのこと・・・
△
辛くって、さ。
涙流すけど。
大切なこと。
わかってるってことだよね?
伝えたいのは、
君に伝えたい、
知ってほしいのは。
本当の気持ちと心の奥底。
実は自分もわからないような。
突然翼が生えて空を行ける、
そんなことは起こらないから。
人は大人になったような錯覚の中で、
いつまでも繰り返す。
いちばん大切なのは、
本当に大切なものを譲らないように。
譲れないものを伝えられる、
大切な人を。
失わないように・・・
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